弁護士の問題点について

弁護士の専門性は、多くの場合、弁護士登録後の実務の中で獲得されることとなる。司法書士、行政書士、社会保険労務士、海事代理士の職務について弁護士がこれらを行うには、弁護士本来の職務に付随していなければならないかについては議論がある。つまり弁護士本来の職務領域とされる(ただしその職務遂行能力が司法試験、司法修習で担保されていない点に注意が必要)。
日本において、弁護士は医師、公認会計士とともに三大国家資格と称されることがある。
このような職域の拡大とともに、最近の弁護士資格取得者の増加による競争の激化により、弁護士には専門的な知識が要求され、必然的に各弁護士の専門領域は限定されていく傾向にある。
従来的な弁護士のイメージである法廷活動のみならず、予防法務を含む日常的な企業法務から大規模買収事案、企業金融、倒産処理、国際間取引、知的財産権などのジャンルで、ビジネス分野の弁護士活動の領域が広がっている。
本の弁護士は、公認会計士、土地家屋調査士の業務については行うことができない。
弁理士、税理士については、弁護士法上、当然にこれらの職務を行うことができる(弁護士法3条2項)。
また、弁護士となる資格を有する者は、その資格をもって弁理士、税理士、行政書士、社会保険労務士、海事補佐人の資格登録をすることができるが、司法書士や海事代理士の資格は、弁護士であることを理由として登録をすることはできない(なお、「弁護士となる資格を有する者」とは、司法試験合格のみでは足らず、司法修習を修了した者を指す。旧司法試験において問われる科目は、いわゆる六法(憲法・民法・刑法・商法・刑事訴訟法・民事訴訟法)のみであり、新司法試験ではこれに行政法と選択科目1科目が加わるものの、それらの試験に合格したから、また司法修習を経たからといって、すべての法律に関する知識を有するわけではなく、あらゆる事例に精通するものではない。
弁護士法4条)。近時、規制緩和や行政指導中心の制度からの脱却に伴い、弁護士が担当する分野は拡大し続けている。